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輸出から輸入を引いた差がプラスだと貿易黒字

輸出から輸入を引いた差がプラスだと貿易黒字、逆だと貿易赤字です。ていねいには貿易対日赤字が出ているのです。日本の黒は、誰かの赤。こういう関係をゼロサム関係(零和性)と言います。貿易収支はゼロサム性の世界なのです。日本が黒字を増やしつづければ、世界中のどこかにそれに見合うだけの赤字が累積しつづけているのですから、赤字が増えつづける国が怒りたくなるのは、当然でしょ?こう言われても、多くの日本人は動じません。「おれたちは一生懸命働いて、その結果が貿易黒字さ。赤字出すのがくやしかったら、自分らも一生懸命働いてみろやい」、と、ホンネでは思ってるからです。そのホンネは正しいか。ノーです。貿易黒字を出しつづければ、相手国から購買力を奪いつづける。いずれは相手国が、「日本から買いたいけどカネがないや」と言う局面がくる。すると困るのは輸出できなくなる日本です。でも立往生はできない。日本は「カネを貸してやるから、これで輸入しろ」と言うでしょう。でも、日本が貿易黒字をつづけたら、相手国は日本から借りたカネを返すことは不可能。したがって日本は、自分のカネで自分の品物を買っているのと同じ。そんなことはつづきません。アメリカなら対日赤字をドル札を印刷して払えます。でもそうなれば、アメリカも日本もインフレに見舞われます。貿易黒字を出しつづける、いわんや増やしつづけるというのは自分の足元を掘り崩すことなのです。

マーストリヒト条約のスケジュール

91年末にEC首脳の間で合意をみたマーストリヒト条約のスケジュールは、デンマークでの国民投票でこれが否決されたこと、また92年秋、欧州で通貨混乱が生じたことなどから、先行き予断を許さなくなっています。このためマーストリヒト条約に基づく、通貨統合(99年までに域内通貨の一本化)や将来における政治統合(究極的にはアメリカのように加盟国を州とする欧州合衆国を実現する目標)の実現は、先行き不透明になっています。しかし93年よりスタートしたこの市場統合だけでも、域内の交流が活発化し、EC加盟国への利益は決して少なくありません。ただ、域外のアメリカや日本その他の国々にとっては、ECの城壁が高まり、貿易の障害になる懸念もないとはいえません。一方、アジア経済圏は、いまだ経済グループといえる状態ではありません。APEC(太平洋経済協力閣僚会議)は、アジアだけでなく、アメリア、カナダ、オーストラリアなどを含む環太平洋の経済協力会議にすぎません。また、マレーシアのマハティール首相のEAEC(東アジア経済協議体)などの構想も出ていますが、具体化にはかなりの年月が必要です。とはいえ、域内諸国間の貿易シェアが高まるなど、方向としてはアジア経済圏の樹立へ歩みだしています。

労働保険に関する法人の保険料負担について

労働保険に関する法人の保険料負担についても簡単に説明しておきましょう。労働保険とは、雇用保険と労災保険のことを指しますが、これらの保険も広い意味では社会保険に含まれます。個人事業の法人化を機に、初めて従業員を雇う予定の方は、1人でも従業員を雇った時点で、雇用保険や労災保険に加入し、その保険料も支払わなくてはなりません(農林水産業などの一部の事業を除き、従業員がいる個人事業の場合も原則として強制加入)。雇用保険は、「失業保険」とも言われるように、従業員が失業した場合の失業給付がメインの保険ですが、育児休業給付や介護休業給付等の制度もあります。法人化を機に初めて従業員を雇い入れた場合、この雇用保険に加入しなければなりません。雇用保険の保険料は、業種によって異なります(給与額と通勤交通費の合計額に1000分の19・5〜22・5の保険料率を掛けた額)。この保険料を法人と個人とで負担するわけですが、法人の負担割合の方が少し多くなっています。


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